平成18年度伸銅品需要改訂見通し並び_1_ by domainlawyer

VIEWS: 17 PAGES: 15

									平成19年度伸銅品需要改訂見通し 並びに 23年度までの中期需要見通し
平成19年9月26日 調 査 統 計 委 員 会 調査統計委員会では、昨年 9 月、平成 18 年度の伸銅品需要改訂見通し並びに平成 22 年 度までの中期需要見通しを策定し、18 年度の伸銅品改定需要見通しを 1,041 千トン、また 22 年度の中期需要量を 1,034 千トンと見通した(17 年度比年率+0.6%増加) 。18 年度は最終 的には 1,044 千トンで確定した。 また本年 3 月には、平成 19 年度の伸銅品需要を 1,044 千トンと見通した。 今回の改訂見通しの策定に当たっては、各品種別の専門委員会等で下期の需要見直し並 びに平成 23 年度までの中期需要見通しを検討し、調査統計委員会で確認した。

(1)平成19年度の需要改訂見通し 1.日本経済の動向
19 年度の国内経済は、年初から半導体分野の在庫の積み上がりによる一時的な景気へ の影響が指摘されており、4-6月期の実質成長率も当初見込みから下方修正されるこ ととなった。また、夏場に顕在化した米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプラ イムローン)問題をきっかけに株価下落と為替変動が見られたことにより、日本経済の 先行きに不安を感じるとの見方も生まれた。 。ただ、総じてシンクタンクには、日本経済 は今年度下期から 20 年度にかけ再拡大に向い、従来からの安定成長を維持するとの見通 しに基本的な変化は無いとする見方が大勢を占めている。因みに、日経新聞が本年9月 に行った民間調査機関13社の GDP の年率平均予測は、1.9%と予測している。 為替については、年初から徐々に円安に向かい120円台を超えるレベルが続いてい たが、サブプライムローン問題の顕在化後は一転して円高傾向になり、シンクタンクの 見方も110円から120円の範囲で推移するとし、極端な円高を予想する見方は尐な い。 2.品種別の上期の伸銅品需要状況と下期見込み [板条製品] 板条製品の有力な需要分野の一つである半導体は、昨年後半から在庫調整の影響を 受け需要の停滞が続いた。もう一つの需要分野であるコネクターは、自動車向けに高 位安定した需要が続いているが、デジタル家電・携帯電話・家庭用ゲーム機などの電 子機器向けには昨年ほどの勢いが見られなかった。 日用雑貨・ガス機器等の一般用途や建築需要は、銅価高騰の影響による他素材への 切り替え懸念と共に、日用雑貨の流行の変化、ガス機器のオール電化の影響、国内の 建築様式の変化、等により総じて弱含みで推移した。 りん青銅板条は、コネクター需要の比重が高い携帯電話の普及が一巡しつつあるこ とから、昨年ほどの勢いが見られなかった。 下期については、 半導体・コネクター共に秋口には回復を窺わせる動きが強くなり、 1

銅条を中心に調整が続いた上期からの回復が期待できるようである。ただ、コネクタ ーでは、小型化による高電流対応により黄銅条から銅合金条へのシフトが進みつつあ り、汎用材の多い黄銅条は、銅条ほどの回復は期待できないものと思われる。りん青 銅板条は昨年度大きく上伸した(+11.1%)反動も見られるようである。 こうした結果、19 年度合計では、銅板条は対前年同期比 トントン(+0.1%増) 、黄 銅板条△2.3%減、青銅板条△4.0%減が見込まれる。 [銅管] 平成 19 年のルームエアコンの国内販売並びに国内生産は、前年を微減するレベルで 推移し、アウトインの数量にも大きな変化が見られないことから、エアコン向け銅管 需要はほぼ前年並みで推移している。大型のパッケージエアコンは微増傾向にあり、 底堅い動きを示したが、建築管は銅価高の影響を受け低迷が続いている。 輸出は海外拠点向けの原管素管輸出が堅調に推移したものの、製品輸出は伸び悩んだ。 下期についても、ルームエアコン向け需要は前年並み、パッケージエアコンも微増 程度を維持するものと見込まれるが、銅価高を背景に建築管の回復には目処が立って いない。一方、輸出については、海外拠点向け原管素管輸出が一定水準を確保する見 込である。 以上により、年度合計では当初見通しをやや下回り、対前年度比△2.0 %の微減が見 込まれる。 [黄銅棒] 水栓金具・バルブ・LPG ガスボンベ等の主要な需要分野が大きな調整を受けた。 LPG ガスボンベは定検期間が3年から5年に延びたことの直接影響を受け、また水栓 金具は銅価高に起因する消費動向変化の余波を受けることとなった。自動車や電子機 器は前年並みのそこそこで推移したが、在庫品分野は、全般に銅価変動を睨んだ当用 買いの動きが一層強くなり流通在庫の徹底した圧縮が進んだ。 カドミレス材は電気機器分野と自動車用途に一巡し、30%強を占めるまでに拡大し た。 下期については、LPG ガスボンベの定検影響は尐し薄まることが期待されるが、水 栓金具や在庫分野の調整は、現在の銅価高が続く限り大きな回復は期待できない。唯 一文房具のみが堅調な需要を期待できる見通しであるが、需要数量が尐なく黄銅棒需 要全体への影響は尐ない。 こうしたことから、年度合計では対前年比△11.5%の大幅な減尐が見込まれる。 [黄銅線] 19 年度上期は総じて前年並みで推移した。乾電池の集電棒・パチンコ用線は弱含ん だが、ワイアーカット線は安定した需要が見られた。蛍光灯ピンや一般圧造線の需要 は横ばいにある。また、ファスナー線は輸出向けを中心に堅調な需要が見られた。 下期は全般的に上期を下回る見通しであり、一般線は切削物からヘッダー線への置 き換え需要が期待できるが、ファスナー線の輸出には一服感がみられることから、年 度合計では対前年比△2.1%の減尐が見込まれる。

2

[銅棒] ブスバーや配電用を主たる用途とし、民間設備投資需要は伸び悩んだが輸出が好調 に推移した。 下期も内需の回復は遅れる見通しであり、年度合計では、昨年比△3.2%減尐が見込 まれる。 [黄銅管] 一般管は自動車向けが横ばいで推移しているが、 建築・水周り管は伸び悩んでいる。 コンデンサー管は中近東向けの海水淡水化を中心とした物件ものが主体となるが、輸 出環境は厳しかった。 下期も、一般管の建築・水周り、コンデンサー管共に大きな回復は期待できないこ とから、年度では、昨年比△ 18.7%と大きな減尐が見込まれる。 [銅線] 電子・電機部品用エナメル線、ピアノ線共に弱含みで推移した。一般雑貨用金網や リベットも用途が縮小。銅線の一部では電線用裸線との競合が見られ、置き換わりつ つある。下期も同様の傾向が続くことが想定される。 銅線は総じて弱含みであり、年度合計では、△5.8%%の減尐が見込まれる。 [青銅棒線] 自動車用・コネクター用共に強含みではあるが、内需・輸出共に総じて前年横ばい で推移した。 下期も同様の傾向が続くものと見込まれ、年度では、∔0.5%増加が見込まれる。 [洋白他] 水晶振動子、携帯電話向け薄板、コンデンサー、コネクター等の需要は底堅く、特 に輸出を中心に堅調であるが、ますます軽薄短小が進む分野が多いことから数量は伸 び悩んでいる。ベリリウム銅も堅調であるが、薄くなり数量は横ばい傾向にある。 下期も上期同様の需要状況で推移するものと思われ, 年度合計では、△1.4%のが 減尐が見込まれる。 3.19年度の需要改訂見込み総括 以上の品種別見通しを積み上げると、上期の伸銅品需要合計は492千トンとなり、 前年同期比△4.8%減尐の見込みである。下期については、507千トンへの回復 が見込まれるが対前年同期比では△3.6%の減尐が見込まれる。 その結果、19年度合計量では、年初見通し(1,044千トン)を44千トン下 回る1,000千トン、対前年度比△4.2%の減尐を見通した。

(2)中期予測の前提 1.中期経済予測 今回の作業の前提として、日本経済を中期的に俯瞰する必要があり、主要経済指標 として、実質国内総生産(GDP)と鉱工業生産指数を整理した。各シンクタンクの予 測によると、平成 20 年度は 19 年度よりも拡大を示すと言われているが大きな拡大は 無く、2.0%内外の穏やかな安定成長を辿るとの見方に変わりは無い。
3

21 年度以降については、シンクタンクからの明確な想定を入手できないことから、 今後もこうした安定成長基調が続くものとした。 (シンクタンクの想定) 平成 19 年度 実質国内総生産(GDP) 鉱工業生産指数 2.為替水準 19年の円の対ドル相場は、年度前半は円安傾向で推移していたが、夏場以降は 110 円~120 円レベルの円高推移が想定されている。 20年度についてもシンクタンクの想 定は以下のような穏やかな円高を予想する見方が多く、21年度以降については、円 高への幅を広げ 105 円~120 円での想定とした。 (シンクタンクの想定) 平成 19 年度上期 為替(円/ドル) 3.東南アジアと中国経済 アジア経済は、米国などの先進国経済や中国経済の成長に支えられ、IT 関連需要の 影響を受けながらも拡大基調を維持し、総じて堅調な推移を辿ることが想定される。 中国経済は引き続き年率 10%前後の高成長を維持しており、政府の投資抑制にも拘 らず、投資への勢いは衰えていない。所得の増加を背景とした個人消費の急速な増大 により、沿岸各都市部と内陸農村部との所得格差の拡大が囁かれる中、広大な人口を 持つ大きな潜在力により個々の矛盾がの顕在化することは尐ない。2008 年(平成 20 年)の北京五輪、2010 年(平成 22 年)の上海万博までは大きな成長が継続するとの 見方が大勢を占めている。 4.銅地金と銅価の将来動向 19 年の銅価は年初に$5,000/T に近づく水準にまで下落したが、その後$8,000/T 超 に戻した後、足許は 6,500/T~$8,000/T の幅で推移している。 今後の銅価動向については、銅鉱石供給に不安が残ることから銅地金需給は強含み で推移し、LME への投資ファンドの流入も恒常化していることから、従前の水準に復 することは難しいとの見方が強まりつつある。 足許の銅地金の高止まりを背景に、今回の中期需要予測では$6,500/T~$7,500/T 程 度の高位銅価水準が続くことがあり得ることを前提に検討した。一部の伸銅品用途に ついては、ユーザーによる銅素材から他素材への切り替えの動きが一層加速されるこ とも懸念される。 115~119 20 年度 114~115 1.7~2.3 1.9~2.4 (単位 %) 平成 20 年度 1.9~2.4 1.8~3.6

(3)主要需要分野の動向 1.半導体 WSTS の春季予測によると、+8.9%と大幅な伸びを見せた’06 年の世界の半導体市 場に対し、’07 年は当初予測+8.6%から+2.3%に大幅下方修正を行った。 ‘07 年は当初「Windows Vista」や「ポータブルメディアプレーヤー(MP3)」の市場
4

牽引を織り込んでいたが、’06 年後半に始まったデジタル民生機器や携帯電話市場で の在庫調整,足許でのパソコン市場の停滞を強く反映させた結果である。但し、’08 年に北京オリンピックが控えていることもあり、’07 年の後半から半導体市場は回復 すると見られている。 地域別に見ると、米国経済の不振(住宅、自動車需要の低迷)から’07 年の米州半 導体需要は前年比マイナス(△7.6%)と予測されているが、日本市場はデジタル民 生機器の生産基地として今後も安定した成長が見込まれている。 【WSTS 2006 年春半導体市場予測】 ‘05年 世 米国 アジア 日本(含輸出) 界 +6.8 % +4.3% +16.5 % △3.7 % ’06年 +8.9 % +10.3% +12.7 % +5.3 % (%は金額ベース対前年比) ‘07年 +2.3% △7.6% +5.5% +2.6% ’08年 +10.2% +7.1% +13.1 % +7.0 % ‘09年 +5.2 % +4.9% +6.3 % +3.1 %

製品別に見ると、主要製品である IC 全般がパソコン需要低迷から+2.1%と低い伸 びに留まるが、 年からは回復すると予測される。 ’08 デイスクリートは汎用性が高く、 電子機器の需要・高機能化に伴い、堅調な需要が期待できる。オプトは自動車・照 明等の新規市場の拡大、太陽電池の需要増期待による増大を予想している。 【WSTS 2006 年春半導体市場予測】 ‘05 年 IC 全般
ディスクリート

(%は金額ベース対前年比) ‘07 年 +2.1% +2.9% +4.7% ‘08 年 +10.1% +8.7% +11.1% ‘09 年 +5.5% +0.9% +4.6%

‘06 年 8.7% +8.8% +9.3%

+7.8% △3.3% +8.6%

オプト

半導体向け伸銅品需要としては、足許の‘06 年の在庫調整からの回復の兆しが明 確に感じられないものの、銅系材料の使用比率が高いディスクリートに堅調な需要 が予測されておい、北京オリンピック期待の需要回復もあることから’08 年までは +3~5%の成長が予測されている。 2.端子・コネクター 1)自動車 カーナビシステムの拡大、ETC 搭載車の普及、エアバッグ等の自動車保安部品の 標準装備化等により、車1台当りの電装化比率は年々増大していることから、車載 関連全般に穏やかながらも増加傾向を維持するものと予想される。 生産台数に関しては、燃料高の長期化傾向や円安傾向での安定といった背景もあ り、日系メーカーの生産台数は全体として堅調に推移している。’07 年は一部メーカ ーの不調と前年の大幅増進の反動から横ばいとなるが、’08 年より増加基調に回帰 し’10 年から’11 年以降は再び伸び悩みが想定される。 伸銅品素材需要に関しては、部品の小型化や薄肉化による伸銅材料の更なる小 型・薄肉化を促し、車載単位当りの伸銅品使用重量が減尐すると考えられる。また、 5

銅価高騰の一層の進展・高値安定により、部品の小型化・薄肉化による単位当たり 使用重量の減尐や代替品への置換えも進展し始め、伸銅材料の需要に大きな伸びは 期待しにくいものと予想される。 品質面については、電装品の高集積化、端子の小型化により高電導・高強度の伸 銅条への要求が高まり、黄銅条から銅合金条への切替が加速するものと思われる。 ただ一方で、低価格への要求もあることから、黄銅条も一定の需要は確保できる と考えられる。

【自動車国内生産見通し】 ‘06 実績 生産台数 対前年比 11,480 10,6.3 % ‘07 予測 11,480 100.0 % ‘08 予測 11,420 100.5 %

(単位 千台) ‘09 予測 11,480 100.5 % ‘10 予測 11,480 100.0 % ‘11 予測 11,370 99.0

*日本自動車工業会の国内需要見通しに、日本伸銅協会が推計を加味し算出 2)電子機器 ‘06 年の日本の端子・コネクター市場は、前年比+15%の高い伸びを示した。 (矢野 経済研究所) 。自動車分野で輸出と軽自動車を中心に好調が続いており、家電分野で の薄型テレビを中心とした需要増から市場は拡大した。 ’07 年も原油・素材高騰影響は強く残るものの、コネクターの用途は多方面に広が っており、通信機器や自動車に至るまで幅広く使用されており、今後も市場は拡大 傾向にあると予測される。 一方、欧州で始まった環境対応(RohS)の影響で有害物質指定の鉛の排除が始ま っており、はんだ工程における鉛フリー化が急務となっているが、コネクターは鉛 を使わない接続が可能で、需要を支える一面となっている。 ‘05 年 市場規模 5,600 億円(+5.7%) *矢野経済研究所 伸銅素材については、高機能品と低価格の汎用品という二極化の流れが加速しつ つあり、高機能コネクターは小型化による高強度・高伝導率の銅合金に対する需要 が高まる一方で、汎用品中心の黄銅条は海外シフトにより海外品との価格競争にさ らされるという傾向は変わらない。小型化による端子の狭ピッチ・薄肉化は伸銅材 料の更なる薄肉化を促し、重量ベースでの伸銅品需要の伸びを抑制する方向に働く ものと思われる。 アジアへの生産シフトに伴い、汎用品比率の高い黄銅材については一部海外材に 切り替わることも予想され、今後端子・コネクター向け伸銅品需要の伸びは端子・ コネクター市場の伸びには比例せず、横這い,もしくは微増に留まることが想定さ れる。 3.空調機器 ‘07 年度のルームエアコン市場は、 日本冷凍空調工業会によると前年度の 740 万台 6 ‘06 年 6,450 億円(+15.2%) ‘07 年 7,400 億円(+14.7%)

の国内需要に対し微減の 730 万台が想定されている。夏前の低調な需要が猛暑の夏 場で一気に盛り返したとの見方があるが、前年をやや下回るレベルに落ち着くとの 見込が大勢を占めている。国内生産は、アウトインの微調整を行なうと前年(457 万台)を 10 万台下回る 447 万台と想定される。 また'08 年以降の中期的なエアコン需要並びに国内生産については、日本冷凍空調 工業会予測によると、内需は 730 万台の安定した需要が期待でき、アウトインを各 年 10 万台ずつの微増すると推定すると、 国内生産は’08 年の 438 万台に対し’11 年に は 405 万台にまで減尐傾向を辿ることが想定される。 パッケージエアコンの需要も既に安定量に移行していると想定されるが、エアコ ン程ではないが、中・大型の分野にもアウトインの懸念が出始めている。 【エアコン需要予測】
ルーム エアコン 内需 需 要 供 需要計 輸入

(単位 万台)
給 国内生産 在庫 パッケー ジエアコ ン 需要

輸出 33 22 25 25 25 25 25 25

‘04 年度実績 ‘05 年度 〃 ‘06 年度 〃 ‘07 年度見込 ‘08 年度予測 ‘09 年度 〃 ‘10 年度 〃 ‘11 年度 〃

704 757 741 730 730 730 730 730

737 779 766 755 755 755 755 755

268 325 315 310 320 330 340 350

430 441 457 447 438 425 415 405

156 116 103 108 110 113 113 113

101 104 108 109 109 109 109 109

*日本冷凍空調工業会の中期需要に通しに、日本伸銅協会の推計を加味し算出

(4)品種別需要予測
[銅板条] 小型化薄肉化というユーザー要求に応じながらも銅板条は近年着実に需要量を伸ばし、 伸銅品の最大需要品種として、また日本伸銅業の国際的な競争力の源となってきた。銅 板条需要は、半導体とコネクターと言う大きな二大用途に支えられている。 半導体の需要は近年ますます市場範囲が拡大し、パソコン・携帯電話に加え、薄型テ レビを中心としたデジタル家電への普及、音楽も含めた電子機器の高機能化による搭載 率アップ、自動車向け電子制御機器の搭載拡大等、多岐に亘っている。また中国を中心 としたアジア地区では、 北京五輪(‘08 年)・上海万博(’10)までは拡大すると言われており、 こうした基調に大きな変化は見られない。 (詳細は、 (3)-1) コネクターも同様に、自動車向けとデジタル家電・パソコン・移動体通信関連等の電 子機器向けが高水準で推移する等、用途の広がりと搭載ボリュームの増大により今後も 市場の成長が期待できる。 (詳細は、 (3)-2) 然しながら、半導体とコネクター用途での板条の各品種の小型化・薄肉化の進展は続 いており、総圧延面積は飛躍的に増大しているものの重量ベースの伸びは尐なく、今後 もこの傾向が続くことが想定される。 7

一方、半導体・コネクター以外の用途については、配電制御装置が国内の設備投資も 一巡し、中国向け需要も北京五輪以降は落ち着くと予想されるので、今後の需要は横這 いから微増局面となろう。ガス機器は、オール電化の影響を受け平成 15 年をピークに減 尐傾向にあったが、下げ止まり基調を見せている。ただ、建材は、環境・リサイクルニ ーズや銅屋根の耐久性への評価が広がる一方で、銅価高の影響による競合他材料への切 り替えや建築嗜好の変化もあり、市場の縮小傾向は続いている。 輸出市場は半導体とコネクター向け需要が中心であり、高品質の日本品は堅調な需要 を確保しているが、汎用材についてはローカル材との競争が厳しくなることが想定され る。 以上により、平成 23 年(2011 年)の銅板条需要は、平成 18 年対比で年率 +1.0%の漸増 傾向を辿るものと想定した。
銅板条中期需要見通し
対前年度 比+0.1% プラス
295 293 288 296 299 302 300 280

千ト ン 320 300 284 280 260 240 226 220 200 180 160 140 120 9 10 11 12 13 14 210 258 260 247

320

287 275 268 259

対18年度比 年率+1.0% アップ

260 240 220 200 180 160 140 120

15

16 年度

17

18

19 当初

19 20 見直

21 見通し

22

23

[黄銅板条] コネクターは高機能製品としての銅合金条と汎用品の黄銅条という二極化が進みつつ あり、黄銅条は数量の伸び悩みと共に海外品とのコストも含めた競合傾向が現れている。 自動車用コネクター-については、電装各種部品の搭載拡大は見られるものの小型化の進 展により素材の使用量の伸びは尐なくなり、また電子材用コネクターも海外シフトと薄 肉化傾向が進むと思われる。 日用品・雑貨は、アパレル向け製品の流行の変化と海外生産シフト、銅価高による代 替材料への切替等のマイナス要因とパチスロコインの新方式の広がり需要、等のプラス 要因が交錯するが、総じて需要は弱含み推移となろう。 輸入品の進展も国内需要の抑制要因として見過ごせず、汎用品の一般材分野では着実 にポジションを確保しつつあり今後の数量の増大が懸念される。 以上により、’23 年の黄銅板条需要は、18 年対比で 年率△0.9%の微減傾向を辿るもの と想定した。 8

千ト ン 180 170 162 160 153 150 140 130 120 110 100 9 10 11 12 13 14 127 146 161 175

黄銅板条中期需要見通し
180 170

対前年度比 ▲2.3% マイナス
149 139 142 143 145 140 139

対18年度比 年率▲0.9% マイナス

160 150

138

138

137

140 130 120 110 100

15

16

17 年度

18

19 当初

19 見直

20

21 見通し

22

23

[青銅板条] りん青銅板条需要の主力であるコネクター分野は、ワイヤレス化や光通信の拡大によ るマイナス要素があるものの、IT・電子機器のデジタル化による市場拡大や多機能化に よりコネクター搭載数の増加が進み着実に伸長が見込まれる。携帯電話・パソコン・光 ディスク記憶媒体・薄型テレビ・光ピックアップ・自動車等の今後に期待できる分野が 多い。 リン青銅板条の生産は、高級品の国内生産と低級な汎用品の中国やアジア圏での消費 地に近い生産に二分化される図式になっているが、国内材に求められる高級品種では、 引き続き高密度化(小型化)により薄肉化が進み、コネクター数量の伸びに比べると素 材数量の伸びは尐ないと考えられる。低級汎用品は、高い需要の伸びが見込まれる中国 を中心としたローカル材の比率が高い。 以上により、23 年度の青銅板条需要は、18 年対比で年率 +0.4%の微増傾向を想定し た。
青銅板条中期需要見通し
62 60 60 58 56 54 52 51 53 53 58 59 59 57 57 58 59 60

千ト ン

64

対前年度比 ▲4.0% マイナス

64

56

対18年度比 年率+0.4% アップ

52

48

47

48

44

44

40

39

40

36 9 10 11 12 13 14 15 年度 16 17 18 19 当初 19 見直 20 21
見通し

36 22 23

9

[銅管] ルームエアコンの内需は 19 年以降 730 万台程度での推移が予測されているが、 アウト インの微増により国内生産は漸減が見込まれる。一方、パッケージエアコンは安定した 109 万台程度の需要にあると想定されている。 (詳細は(3)-3. ) また、エコキュートについては、新しい銅管需要として着実に拡大しており、今後が 期待されるので見守りたい。ただ、建築用銅管については、銅価高が続く限り世界的な 傾向として銅管離れは続くものと思われる。 輸出は、 日系メーカーの海外での銅管生産により、 中国市場での地場製品の採用拡大、 コスト競争激化などで、原管素管が下支えしたとしても総量では減尐傾向が避けられな いものと思われる。また、輸入銅管は近年増加傾向にあり、今後の動向が注視される。 以上により、23 年度の銅管需要は、18 年度対比で年率 △0.8%の減尐傾向を辿るもの と想定した。
千ト ン 260

銅管中期需要見通し
260

240

232 217 222 226

240

220

対前年度比 ▲2.0% マイナス
200 185 185 187 177 171 175 174 172

200

対18年度比 年率▲0.8% マイナス

220

200

180

171

170

170

180

160

160

140

140

120

120

100 9 10 11 12 13 14 15 16 年度 17 18 19 当初 19 20 見直 21 見通し 22 23

100

[黄銅棒] 需要分野が多岐に亙っていることから、これまでも何れかの分野が全体レベルを下支 える傾向が多く見受けられたが、銅価高の影響により、汎用的な品種の多い黄銅棒は他 素材との競争が激しさを増し、また、流通向け在庫販売も多くの需要用途が影響を受け 低迷している。 ガス関連では、’07 年に定検問題があり一時需要の落ち込んだ LPG ガスボンベは、’08 年には影響が一巡すると考えられるが、ガス機器はオール電化が進む影響を受ける懸念 が残されている。銅価高が続くようであれば、水栓金具やバルブ向けの回復も遅れ、在 庫品分野の当用買いは長引くものと思われる。自動車向けパーツ、デジタル家電関連、 基地局通信装置、液晶製造装置等の今後に需要拡大が期待される分野はあるが、それぞ れのウエートはそれほどの大きさはない。 環境対応型商品のカドミレス材、鉛レス材、耐脱亜鉛腐食材などの新需要拡大には、 一層の環境規制の強化が待ち遠しい。 輸入品は増加が懸念されるものの、品質差もあり当面の影響は尐ないものと思われる。 10

以上により、 年の黄銅棒需要は、 年対比では年率△1.6%の減尐傾向を辿るものと 23 18 想定した。
黄銅棒中期需要見通し
千ト ン 310 300 290 280 270 260 250 240 230 220 210 200 9 10 11 12 13 14 15 16 年度 17 18 19 当初 19 20 見直 21
見通し

302 296

310 300

対前年度比 ▲11.5% マイナス
266 253 246 240 244 255 250 244 250 239 226 237 236 235

290 280

対18年度比 年率▲1.6% マイナス

270 260 250 240 230 220 210 200

22

23

[銅棒] ブスバーや配電用等の国内の電力関係需要・家電需要共に横ばいで推移する見込みで ある。原料高による他材料変切り替えが懸念されるが、堅調な工場建設、FA 機器、配電 機器はそこそこで推移するものと考えられる。 輸出は、一頃よりも需要が増加の傾向がみられる。 以上により、23 年の銅棒需要は、18 年対比で年率 △0.3%の微減傾向を辿るものと想 定した。

銅棒中期需要見通し
千ト ン 48 46 44 44 48

対前年度比 ▲3.2% マイナス
40 40 38 38

対18年度比 年率▲0.3% マイナス

44

40 38 36 37 36 35 37

39

39

40 38 38 38 36

32

32

28

28

24 9 10 11 12 13 14 15 16 年度 17 18 19 当初 19 20 見直 21 見通し 22 23

24

[黄銅管] 一般黄銅管の自動車向けは順調に推移しているが、給排水衛生管等の建築管並びに輸 出向けコンデンサー管共に 19 年度の大きな落ち込みを回復できず、低調なまま推移する 11

見込みである。 従い、23 年の黄銅管需要は、18 年対比で 年率△4.4%の微減傾向を辿るものと想定し た。
黄銅管中期需要見通し
千ト ン
24 23. 6 24

22

22

20

19. 5 17. 7

19. 7 18. 9

18

対前年度 比 ▲18.7% マイナス
16. 2 16. 5 16. 3
1

20

18

16. 6 15. 4

16

16. 0

対18年度比 年率▲4.4% マイナス
13. 5 13. 3 13. 3 13. 3 13. 3

16

14

14

12

12

10 9 10 11 12 13 14 15 16 年度 17 18
当初

10 19 19 20 21 22 23

見直 見通し

[銅線] 電子・電機部品用エナメル線、ピアノ線は共に弱含みで推移し、また、一般雑貨用金 網やリベットも用途が縮小。銅線の一部では電線用裸線との競合が見られ、置き換わ りつつある。 こうした 19 年度の傾向は今後も続くものと想定されるため、 年度の銅 23 線需要は、18 年対比で 年率△1.2%の減尐傾向を辿るものと想定した。

銅線中期需要見通し
千ト ン 8 7. 1 7 6. 2 6 5. 4 5 4 3 2 1 0 9 10 11 12 13 14 15 16 年度 17 18 19 当初 19 20 見直 21 見通し 22 23 7. 1 6. 9 6. 0 6. 2 6. 2 5. 7
6. 2

対前年度比 ▲5.8% マイナス

8

7

5. 9

5. 8

5. 8

5. 8

5. 8

5. 8

6

5

対18年度比 年率▲1.2% マイナス

4

3

2

1

0

[黄銅線] ワイヤーカット線・乾電池の集電棒・蛍光灯ピン・コネクターのメッキ角線等は何れ も品質要求が厳しく、輸入材の追従を許さず安定した需要が見られる。品質要求の尐な い圧造線や雑線分野は輸入材との競合になり、弱含みは避けられない。パチンコ用線も 大型電子化の構造要因により釘部分が減尐している。 12

ファスナー線はアパレル用途の嗜好に左右されるが、輸出向けの堅調さは今後も期待 される。 19 年度に小休止した黄銅線需要は、20 年度も再び増加を見せ、23 年は 18 年対比では 年率 +0.5%の増加傾向を辿るものと想定した。
千ト ン 46 45 44 42 41 40 39 38 37 36 40 40 39 38 40 41

黄銅線中期需要見通し
46

対前年度比 ▲2.1% マイナス
42 41

43

43

44

42

41

42

40

対18年度比 年率+0.5% アップ

38

36

34

34

32
9 10 11 12 13 14 15 16 年度 17 18 19 当初 19

32 見直 20
21 見通し 22 23

[青銅棒線] 自動車向け・コネクター向け共に強含みで安定している。内需・輸出共に横這いで推 移することが見込まれ、23 年の青銅棒線需要は、18 年対比で 年率+0.2%の横ばい傾向 を辿るものと想定した。
千ト ン 8. 5 8 7. 5 7. 1 7 6. 5 6 5. 5 5 4. 5 4 9 10 11 12 13 14 15
年度

青銅棒線中期需要見通し
8. 5 8 7. 5 7

8. 4

7. 3 6. 9
対前年度比 +0.5% プラス 対18年度比 年率+0.2% アップ

6. 5 6 5. 5 5 4. 5 4

5. 8 5. 5 5. 4 5. 3 5. 2 5. 2 5. 2 5. 2 5. 2

5. 2

5. 2

5. 2

16

17

18

19 当初

19 20 見直

21 見通し

22

23

[洋白他] 水晶振動子・携帯電話向け薄板は堅調に推移し、コンデンサー、コネクター等も横這 いを維持する。製品別では、洋白板条は軽薄短小が進むものの輸出向けに増量が見込ま れる。またベリリウム銅・チタン銅などの高強度材は半導体、小型モーター、携帯電話、 自動車向けを中心に増加傾向が継続する。 棒線関連は、眼鏡が中国に押され、文具もステンレス化もあり先細るが、楽器は横這 13

い、ファスナー線は堅調を維持する見込である。 以上により、23 年の洋白その他の需要は、18 年対比で年率 +2.5%の増加傾向を辿る ものと想定した。

千ト ン 16 15 14

洋白他中期需要見通し
対前年度比 ▲1.4% マイナス
15. 6 13. 8 13. 1 13. 3 12. 6 12. 2 11. 5 12. 1 14. 0 13. 6 14. 1 13 15. 1 14. 6 14 16 15

13 12 11 10 9

12. 4

対18年度比 年率+2.5% アップ

12 11 10 9

9. 9

8. 3 8 7 6
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 19

8 7 6 年度 当初 見直
20 21 22 23

見通し

(5)中期需要見通し総括 以上の品種別中期需要見通しを積み上げた結果、平成23年度(2011年度)の 伸銅品需要合計は1,025千トンとなり、平成18年度対比では年率ベース △0.6%の減尐傾向になるものと想定した。

伸銅品中期需要見通し
( ン) 千ト 1200 1100 1000 900 800 24 700 600 500 400 300 200 100 0 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 258 226 260 284 210 247 259 268 275 287 175 53 44 232 217 222 226 19 162 153 44 18 302 266 246 20 161 19 51 127 41 200 146 41 185 240 16 17 139 43 185 16 149 46 187 16 142 45 171 17 143 45 177

1163
79 41

1164 1089 1005
64 37 77 40 296 82 45

対前年度比 ▲4.2% マイナス

対18年度比 年率▲0.6% マイナス
1025
81 43

988 930
53 39 68 40

1006
71 39

1027
71 40

1044 1003
78 72 38 42 76 41 255

1000

1017
77 41

1019
78 42

1022
79 43

244

253

250

244

226 14 140 43 174

239 13 139 44 172

237 13 138 44 171

236 13 138 44 170

235 13 137 44 170

青銅他 黄銅線 黄銅棒 黄銅管 黄銅板条 銅棒線 銅管 銅板条

288

293

296

299

302

19

20

21

22

23

年度

見通

以上 14

15


								
To top