r390a syuuri by 5GVKxk1

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									R-390A    点検修理




●R-390Aを購入
50年前の古いものです、ある程度品質の良いものがほしかったのですが、知識不足でなかな
か購入に踏み切れずにおりました。
国内オークションで、1年くらい前から価格等の動向を見ておりましたが、価格と品質の比較
が難しいです。
オークションでは、商品説明(特に悪い箇所)を明確にしているものはほとんどありませんし、
                          (いちいち細かい質問は出来ない)
写真を多数掲載しても購入の判断材料としては乏しいです。
購入したR390Aについても数枚の写真と“受信できます”程度の説明でした。
写真を拡大したりして何度もみましたが、表面上からは主な部品の欠損程度しか判りません。
しかし“低価格と受信できます”の理由から購入に踏み切りました----賭けです。


○最近の販売価格等動向。
1、程度の良いものからジャンク扱いのものから多種でておりますが、価格は以前より安くな
っているようです。
2、動作品(音がでる程度)でも7万円位から、手を入れなくても使用できるもの10万円位
から、外ケース付動作品でも12 万円位から出回っています。
3、コレクションレベルはわかりません。


○取り扱いについて。
宅配業者も不審がる、この大きさ(160サイズ)でこの重量“いったいなんですか?”の質
問でした。
確かに重量が約30kgもありますから、2階へ運ぶにも2人がかりで大変苦労しました。
もし1人で移動できない場合には、                ねじ
                内部が各ユニットに分かれており、 (各3~4本/No.
2ドライバ)とコネクタをはずせば簡単に取り外すことが出来(POW,AFユニット)、多少
軽くなります。
調整するにも本体の向きを変えたりして大変です、とにかく体力が必要です。


●R-390Aの構成及び概要、修理点検項目
○製造メーカーについて。
基本設計はコリンズ社ですが、製造については初期はコリンズ社製ですが、製造台数が多いた
め数社がライセンス生産をしております。修理が簡単にできるよう各社のユニットには互換性
があり取替えができます、逆に現在出回っているR390Aへ搭載の各ユニットは製造会社が
そろっていない物がほとんどではないかとおもいます。さらに、数台のジャンク(R390A)
を集め、使用できそうなユニットを寄せ集め組み立てをすれば、簡単に1セットのR390A
が完成、たぶん購入した機器は、そのルートの物だと思います。
以下にメーカー、製造時期、製造台数の資料がありましたので参考に。


製造メーカー                                製造年      機器コード                      製造台数
Collins                               1951    14214-PH-51                    961
Collins                               1954    375-P-54                       310
Motorola                              1954    363-PH-54                     3427
Collins                               1955    8719-P-55                     4914
Motorola                              1956    0014-PH-56                    4909
Motorola                              1958    14385-PC-58-A1-51             5866
Stewart-Warner                        1959    42428-PC-59                   2076
Stewart-Warner                        1960    20139-PC-60-A1-51             4511
Electronic Assistance Corp            1960    23137-PC-60                    3627
Helena Rubenstein                     1960? ? (80 units from Collins)             0
Capehart Corp.                         1961    21582-PC-61                  4237
Amelco/Teledyne Systems Corp           1962    35064-PC-62                   3642
Capehart Corp.for Adler Electronics    1963    20878-PP-63                            5
Imperial Electronics/Teledyne Sys      1963    37856-PC-63                   3976
Electronic Assistance Corp             1967    DAABO5-67-C-0155             10717
EAC Industries/Hammarlund              1968    consumer                          118
Dittmore-Freimuth                      1968    DAAB05-68-C-0040              215
Fowler Industries                      1984    N 00024-84-C-2027                  5
                                              Total of high s.n. 390A   53,516


○機器の構成ユニットは以下となります。
・ POW部-----約7kg(取り外し簡単)
・ IF部-----約1.7kg(BANDWIDTH、BF0 シャフト連結を外す)
・ AF部-----3.7kg (取り外し簡単)
・ RF部(ギヤトレーン)約8.5kg (アンテナトリマ、BAND WITH、BF0、VF
Oシャフト、キロサイクル/メガサイクルダイヤル等各ユニットからの接続シャフトでパネルに
固定している箇所を外す、パネル固定の大小平ネジを外す、パネルをずらす必要がある)
・ VFO-----約1kg (ギヤトレーンの連結を外す)
・ ケースのみでも10kg位あります。


●購入した機器の各ユニットを外し清掃、調整。
感度も良くないし、古いのでよごれもあります、清掃実施時に気付いた事を記述しました(順
  。
不同)
今後購入されるときの参考になればと思います。


○購入したR390Aの各ユニットの製造会社は下記のとうりです。
・本体パネル名版はインペリアル社、サイドパネル及びリアパネルEAC社
・AF部は AMELCO 社
・IF部は MOTOROLA 社
・RF(ギヤートレン)はEAC社
・ VFO DUBROW ELECTONIC 社
・2ND OSCILLATOR   は EAC 社
・ 電源部は EAC 社
筐体くらいは同一メーカーで揃っているものがいいですね。


以上のように製造メーカは、まったく揃っていないのが現状かも!。 どのユニットも重要で
すが、特にジャンク扱いの機器は遠慮したほうが無難(単に部品取りになる)!。ある程度使
用していた物で、悪い箇所を明確にした機器ならば使用できると思います。“受信できます”
ではまったく機器の状態判断にはなりません。


                      。
○ブリストルスクリュー(必ず準備してください)
古いアメリカの機器等に使用されているボックスネジを緩めるレンチです。国産では六角レン
チですが、これで緩めるとボルトが破損(最悪ボルトが外せなくなる)してしまいます。サイ
ズにシビアなレンチです、六角レンチのように簡単に差し込んで回せません。ネジ穴に少しで
も傷があるとなかなか入りません、力を入れすぎてネジ穴に傷をつけないよう注意して確実に
差込みを確認し、回してください。


○使用ネジ。
使用ネジはユニファイ(インチ規格)ネジで一般に使用されているISOネジとは異なります。
無理にISOネジを使用している箇所もありましたが、基本はすべてユニファイネジです。
もし、ISOネジが使用してあれば何等かの手が加えてあると見て間違いないでしょう。
ステンレスのユニファイネジは高額です。
見た目では、ISOネジと似ているので分類し整理保管を行う。


・R390Aで使用しているネジの規格を測ってみました。
ほとんど下記のサイズで間に合うと思います。
1、 前面パネル両サイド(FLAT:平)#8-32-5/8
2、 前面パネル(FLAT:平)#6-32-7/16
3、 上下パネル、サイドパネル等
(PAN:なべ)#6-32-5/16
(PAN:なべ)#6-32-7/16


参考:ネジの表示方法 (例)#6-32-5/8
#6-----ねじの太さ(対応表あり)
32-----1インチあたりのネジ山数、 5/8(インチ表示)-----ねじの長さ15.8mm


○カップラー。
特殊なもの(鋳物?)で、破損箇所によっては致命的となります(代用品を探すしかない)。
使用箇所は、BFOシャフトの連結、バンドフィルター切替えシャフトの連結、VFOシャフ
トの連結、ギヤートレンのギヤを固定等、非常に沢山使用されています。
購入したR390Aはギヤトレーン以外で、カップラーが3個割れていました。BFOとフィ
ルター切り替えシャフトは国産の接続器の内径を加工し取り付け(国産6mm、既設は1/4
インチ)。
VFOに使用したカップラーは、割れた位置が中間あたりでなんとか使用できました。(VF
O側約3mm径、ギヤ側1/4インチで接続機を改造すれば、なんとかなりそうです)
写真はネジの近く折損しているため締め付けが出来ない。
○小型 BNC コネクタ
ユニット間の接続コードは、先端が小型BNCとなっている(外径 6mmくらい)、こんな部品
見たことが無い。とにかく古い機器ですので修理するには貴重なパーツが必要です。
○各ユニットの改造箇所をチェック。
一般的によく改造さている箇所です。
・ 電源整流管のダイオード化。
・ BFO、VFOのヒータ電圧安定用バラスト管の変更
所有のR390Aはバラスト管を撤去し回路をショート、BFO,VFOの真空管を12BA
6に変更。
・   アンテナコネクタが、正規にはL型(二線平行)、C型(アンバランス)となっている。
しかし、オス型が少ない為かN型やM型に変更してある機器もある。そのためリアパネル中央
にあるアンテナ切り替えリレー(BOX6cm×7cm)が付いてない製品もあるようです。
・ LOCAL OUTは、出力インピーダンスが600Ωなので低インピーダンス(8,4
Ω)のスピーカを使用するには変換トランスが必要です。 わたしは、SANSUIのST-
48(トランジスタ用0.5W)を使用しております。
・AC電源のトランス入力側フィルタが取り除かれていた。


●清掃後の機器の確認
マニュアルによる真空管の足での抵抗測定や回路図により抵抗の良否、部品の欠損を確認
○確認により取替え追加した部品
AFユニット 1ST AMPL V601A-----C609追加 R605取替え
IFユニット BFO回路   V505------R330取替え
         4TH IF AMP V504 R525取替え
○BFO周波数調整
抵抗等取替えた時に、ジャバラのカップラを取り外したので455kHz に合わせる。
○クリスタル発振周波数調整
発信周波数調整できるのは、200kcのキャリブレーターのみ。他は、第 1 局部発振、第二
局部発振水晶による固定発振で調整は出来ないので、あまりずれているようであれば交換が必
要。
○VFO発信周波数調整
本機は、低いほうで約2455kc、高いほうで3461kcと6kc程ずれていました。V
FOの調整口にマイナスドライバを差込み、反時計方向へまわし3455kcに合わせる。低
いほうは固定(基準)で高いほうのみ変化するようです。
○アンテナコネクタ
BNC(本体)が装着(改造)でしたが、実際に運用するためには、L 型、C型アンテナコネクタと
し、アンテナ切り替え SW を使用する必要があるので C 型を使用できるオリジナルにもどしま
した。
○RF、IFユニットの調整もSGがあれば簡単にできます。     (マニュアルのRF部調整
手順表に従う---各周波数ブロック単位でコアシャフトの位置はほぼ同じ高さになるのが正常
のようです)
○ ひと通り調整も終わり、感度は格段に良くなりましたが、まだ他の受信機との差がかなり
あります。 以後は、不具合の発生した都度に修理した項目です。
・ スピーカーより雑音
IF回路 V507------LIMITERより発生、真空管9Pソケット清掃
・ メカニカルフィルタを切り替えると、2K、4K、8Kで10db の変化がある。
IFシャーシ上面のフィルターBOX内のトリマを取替え整備。結果切り替えをしてもキャリ
アメーターの変化はほとんど無くなりましたし、切れもよくなりました。(4k:ベース及び
絶縁ゴム破損-取替え、8K:内部電極破損―電極取替えおよびトリマ清掃)。
・ ゲイン不足のため手持ちの6BA6を取替え(IF 段3本AGC増幅1本)。IF段3本取
替えで約20db ゲインが上がりました、キャリアメーターも良く振れるようになりました。
受信感度は手持ちの75S-1より良くなったような感じです、しかし同時に雑音レベルも上
がり微弱信号の了解度がかなり悪くなりました。(取替え前の真空管はメーカーもハッキリし
ないし不安はありました、RFユニットも順次調査が必要)―――やはりこのR390Aはジ
ャンクの寄せ集めかも?。
・ 大きな信号(SSB)ですと音がわれますが、RFゲインを下げれば思ったよりきれいに
聞こえます(検波回路がプロダクト化してない)
・ CW受信には、多種なフィルタが威力を発揮します。SSB受信時でも隣接の信号がフィ
ルタ4KHzから2kHzに切り替えることによりピタリととまります。
・ SSB受信時に周波数(音声)がランダムに変化する。AM受信では、まったく問題ない
のですが、CW、SSBですとかなり気になり使い物になりません。 調査の結果は第1局発
(0から7MHzの帯域で使用)の17MHzが不安定です。 17.000150Mhzを
中心に1から250Hzで変化しているようです。    14Mバンドの第2局発の水晶(17.
000Mhz)と取替えても変動はとまりません。    原因:第一局発のC325(200p
f)の不良でした。   コンデンサを取替え、周波数を検査すると一桁代でのドリフト(低下)
はありますが許容範囲?と勝手に決め付けました。しかし同容量のコンデンサ取替えでしたが、
周波数が約3Khz下がってしまい、その為容量を100pfに交換し再度測定したところ1
7.000300Hz で規定より300Hz 多くでましたが、年式相応とし修理完了です--------。
1ヶ月くらいすると、また同じような現象(変化はすくない)が出てしまい、再度新しいマイ
カコンデンサが入手できたので、C324(20P)、C325(200P)を交換すると、
発振周波数が安定しました。ただし周波数は600Hz ほど高くなりました(水晶の経年劣化)。
その結果、電源を入れた直後から周波数は安定し、SSB信号もストレス無く長時間安定し受
信できるようになりまし。
BFOを6BE6に換えたプロダクト検波に変更をする予定で部品を集めましたが、その必要
もなく既存BFOで十分復調可能となりました。
・ BFO、VFOを6BA6に交換          バラスト管がないため12BA6を使用しており
ましたが、6BA6は他にも多数使用しているので互換性を考え、6.3Vで動作できるよう
に配線を変更。V505の4PIN をアース、V505の 3PIN をV506の9PIN に接続)
・ R390A 内部雑音の低減措置
  1, RFゲインを上げた時のノイズが他の機器と比較すると、多く感じられるので配線周
りをチェックすると、2ND-OSC-サブシャーシからのJ410ケーブル束をIFサブシャー
シのV508、V509に近ずけるとノイズが増え、離すと減少する。アルミはくでケーブル
束を包みシールドする。R390Aは、利得は、かなり上がりましたが、内部雑音が他の機器
と比較すると多く、微弱信号は非常に聞き取りにくいため更に調査。
  2, 再調査の結果は、3rdMIX(全バンド共通使用)の6C4を取替えでかなりの改善
   (キャリアメーターには変化が現れないため、LINE LEBELで約10db 位の
となる。
      。
減少を確認) ノイズレベルが低下したため、微弱なSSB信号の了解度が非常によくなった。
・ キャリアメーター調整ボリュウム取替え(経年劣化)
○ユニットにおける切り分け方法
      IF
・ RF段、 段の切り分け:上面シャーシのP213、P218プラグを抜き切り分け可能。
・ 1STMIXの調査:メガサイクルダイアルを7メガ以下(1sT-MIXを使用:トリプ
ルスーパー)、8メガ以上(ダブルスーパー)とすることで判断可能。
・ VFO、第二局発もパッチケーブルより簡単に信号観測できます。
・ a,b 以外は、真空管を抜いたり等して悪いブロックを探すしかないようです。


・ 下記の方法でノイズを調査比較する。         1、FUNCTION を CAL にする(アンテナリー
        。
ドをアースに短絡)      2、BFO を ON にする。   3、LOCAL   GAIN を最小にする。   4、
LINE LEBEL メーターが振り切れないよう注意。        5、RF GAIN を最大にする。      6、
キャリアメーター、LINE LEBELメーターで変化を確認。


●修理、点検を終えた後の使用感
○現在は、COLLINS   75S-1の予備として、実際に運用した感じを記述します。
・32S-1と組合わせ使用するため、32S-1のアンテナリレー端子をR390AのBK
端子に接続、32S-1のアンテナ(RCV)からのケーブルを切り替えリレーを通して75
S-1、R390Aアンテナ端子に接続。
・R-390Aと32S-1でのSSB周波数同調の手順(少々面倒)                 1、R390Aの
BFO+2(LSB)または-2(USB)にあわせる。 2、R390Aで交信周波数(相手)
を決める、   3、送信機MICゲインを絞る           4、R390AのRFゲインを適当に下げ、
BKをOFFにする。 5、32S-AをSYNCモードにしダイアルを受信周波数付近へ移
動しR390Aがゼロビート音になることを確認、 5、32S-1をTRANSモードにし
てMICゲインを通常位置に戻す、 6、R390AのBKをONにし、RFゲインを上げる
・これで交信相手に周波数を合わせることができます。


○各機能の使用感
SSBで運用しておりますが、通常4Kのフィルターを使用しておりますが、混信のひどい時
には2K幅に切り替えると効果はてきめんです。ダイヤル表示は+-約1.5KHzずれます。
CW受信では、6種類のバンド幅切り替えと、800Hzのオーディオフィルタがついていま
す、これらを組あわせるとかなりの混信でも聞きわけが出来ます。 0.1KC のバンドフィ
ルター(水晶)とオーディオフィルタを組あわせて受信するとダイアルの少しの変化でも聞こ
えなくなり、ダイヤルのバックラッシュが気になってしまいます。
リミッターは、パルス性(自動車イグニション等)に対しては大変よく機能します。
CALは全バンド通じて、キャリアーメーター65%は振れます。(ONでアンテナはアース
される)
ZERO   AJDの操作は、BFOを0に設定し、FUNCTIONをCAL(100Khz)に
ゼロビートを確認する。 ダイヤルの読みがずれておれば、ダイヤルを目的の周波数(100
Khz単位)表示に固定します。そしてZERO AJDを時計方向にロックするまで回す(か
なり強く)ことによりダイヤル(VFO)とカウンタ機構が機械的に分離されるのでダイヤル
をゆっくり回し(カウンターは動かない)ゼロビートとなることを確認、そして最後にZER
O AJDを反時計方向へ回す。。
DIAL ROCKは、時計方向に、回せば KIROCYCLE CHANGE の円盤を強制的に鉄
板を挟む(ディスクブレーキ)構造です。
調整については、英文マニュアルがインターネットサイトでダウンロードできます、回路的に
は5球スーパーのが理解できれば十分、購入前に構成品等確認されたら良いとおもいます。

								
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