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									第2章 材料の力学(Strength          of Materials)


2.1      材料の力学が取り扱う範囲
2.2      荷重(Load)と応力(Stress)
2.3      ひずみ(Strain)
2.4      フックの法則と弾性係数
2.5      せん断応力とせん断ひずみの関係
2.6      ポアソン比とポアソン数
2.7      材料の機械的性質と材料試験
2.8      許容応力と安全率
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      2.1 材料力学を学ぶに当たって
             (3年生の段階で取り扱う範囲・仮定)

1)弾性(Elasticity)
  荷重をかけると材料は変形するが,それを取り除くと変形も除去され,
  完全に元の状態に戻る性質。
○反対語
 塑性(Plasticity)
  荷重(応力)が過大になると,荷重を除去しても変形が残留する性質。
2)均質
  材料の性質が場所によって変化せず,一様であること
3)等方
  材料が方向によって性質が変化しないこと。圧延工程など。
4)連続
  材料の内部に空洞や欠陥がないこと。鋳物など。


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      2.2 荷重(Load)と応力(Stress)
                     2.2.1    荷重の種類
             断面積A                          断面積A
引張荷重P                           圧縮荷重P
                       引張荷重P                       圧縮荷重P




             引張応力σ                         圧縮応力σ



                      せん断荷重P




                             断面積A せん断荷重P




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                             せん断応力τ
             2.2 荷重(Load)と応力(Stress)
                2.2.2 荷重(Load)の種類(まとめ)



1)引張荷重(Tensile Load)
  正にとります。(垂直荷重と言う)
2)圧縮荷重(Compressive Load)
  負にとります。(垂直荷重と言う)
3)せん断荷重(Shearing Load)

   ・1),2)の引張荷重・圧縮荷重はまとめて「垂直荷重」と言う。
   ・引張荷重は正で,圧縮荷重は負にすると決めます。
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   2.2.3 引張・圧縮・せん断応力の求め方
                                         断面積A
                        引張荷重P
                                                引張荷重P


○引張りまたは圧縮応 力
   材料に作用する荷重 P                       引張応力σ


          =
                                         断面積A
                        圧縮荷重P

   荷重に垂直な断面積 A                                     圧縮荷重P




○せんだん応力                              圧縮応力σ


   材料に作用する荷重 P

                                せん断荷重P

            =
   荷重に平行な断面積 A                       断面積A せん断荷重P




                                    せん断応力τ


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  2.2.4 応力を求める際の,断面積のとり方について
                (その1)
1)引張・圧縮荷重P(垂直応力)が作用する時:断面積Aは
  「荷重が作用する方向に垂直な面積」をとること。
                                     P
                                 d
2)せん断荷重Pが作用している時:断面積Aは, 丸棒の断面積 A  
    休憩:丸棒の断面積                        2


                                   4 A
   Aは
  「荷重が作用する方向に平行な面積」をとること。とすること.
以上,まとめると,「荷重をどの断面で抵抗力として受けとめるか?」を考え
て,断面積をとれば良い。
   ☆休憩:応力が作用する断面積(丸棒)

                            円の断面積を半径rを用い
                   d   2
                            て,πr2で求めることは間違
      丸棒の断面積 A             いではないが,工学的セン
                   4        スに欠けるきらいがある。



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2.2.5 応力を求める際の,断面積のとり方について
                (その2)
2)せん断応力を求める時の断面積のとり方                   せん断断面積A
 右図のボルトは,ねじ部に引張荷重,ボルト頭                       πdH
 部にせん断荷重が働く。このときのボルト頭部
 におけるせん断面積Aは
  A=πdH                               高さH
 となる。このことは,大切,正確に理解すること。

 一方,右図下部に示されるリベットの場合,せ
 ん断荷重Pが働いている。せん断応力τは                 ボルト断面積A
                                      d 2
   τ=P/A                               4
 で求められる。せん断荷重を受けているリベッ
 トの断面積Aは,                            直径d

  A=πd2/4                        引張荷重P

 である。
                                       せん断断面積A
 このように,せん断応力τを求めるときの断面                       d 2
 積Aはせん断荷重Pに平行な面積をとること。     荷重P

                                 d
                                              4
                                                    荷重P




                                                          7
       各種応力の計算問題(No.1)
1)断面積100mm2の材料に1800Nの引張荷重が働くとき,断面に生じる応
  力はどれほどか。(Ans:18(N/mm2)または18(MPa))

2)直径14mmの軟鋼試験片で引張試験を行った。引張荷重が65kNのとき
  に生じた引張応力はいくらか。(Ans:422.25(MPa))

3)図のような直径20mm
                                    せん断断面積A
  のリベットに8.8kNのせ
                                      d 2
  ん断力が作用している。        荷重P
                                       4
  リベットに生じているせ                   d
                                             荷重P
  ん断応力はいくらか。
  (Ans:28.01(MPa))



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             各種応力の計算問題(No.2)
4)3kNの圧縮荷重を受ける部品を中実丸棒の鋼で作りたい。鋼の丸棒に作用する圧縮
   応力を90MPa以下にするには,部品の直径は最小いくら以上であればよいか。
   (Ans:6.51(mm以上))

5)問題3)に示すようなリベット継手に9.4kNの引張荷重が作用するとき,直径10mmの
  リベット1本に生ずるせん断応力を40MPa以下とするにはリベットの本数は何本以上
  必要か。(Ans:3本(以上))
                              剛体壁面                    剛体壁面
6)右図のような中空円筒を2枚                                  d2
  の板ではさみ,100kNの力で
  圧縮するとき,円筒に生じる
  圧縮応力を70MPa以下にと            荷重P      d1  20mm          荷重P
  どめるには,円筒の外径d2は
  いくら以上にすればよいか。た
  だし,円筒の内径d1は20mm
  とする。(Ans:47.1(mm以上))


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               2.3 ひずみ (Strain)
             ひずみとは:単位長さあたりの変形量(変位量)
                                         L
                                     L0       伸びλ
  2.3.1 縦ひずみ(Longitudinal Strain)
          または垂直ひずみ(Normal Strain)             引張荷重P
        ・引張・圧縮ひずみの定義は
                                              変形後
       変形後寸法-変形前元     寸法
ひずみ=                                         変形前
      材料の変形前長手方向      元寸法
     L - L0 
                無次元
                                    L0
   =                               L        縮みλ
      L0     L0

     ここで質問です。縦ひずみの中で                         圧縮荷重P


     ・引張りひずみの符号は正か負か?
                                              変形後
     ・圧縮ひずみの符号は正か負か?                          変形前

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      2.3.2 せん断ひずみ(shearing strain)

☆図にせん断変形を例示する。せん                                    せん断変位 s
 断ひずみγは次式で定義される。                           せん断荷重P
                                                      断面積A

                           
                             tan         L0
                                                             
                           L                                     せん断荷重P


       
            tan   
       L

  ここで,せん断変位  s は角度  が微小であれば,半径 L0 で中
  心角度  の扇形の円弧の長さに等しいと考えてよいから,
      
                                 s
      s  L0            ゆえに,        =
                                 L0
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         2.3.3 横ひずみ(Lateral Strain)
                      変形後横方向寸法 - 変形前横方向元寸法
        横ひずみ    
                          変形前の横方向元寸法

              d  - d                     L
                                        L0      伸びλ

                 d     d                           引張荷重P   d'
                                d
         d   変形後の横方向寸法
                                                  変形後
         d =変形前横方向寸法
                                                  変形前
          =d ーd=変形前後の寸法差
                                      重要:
     ここで質問です。横ひずみの中で,
     引張荷重の横ひずみ  'の符号は正か負か
                                      圧縮・引張り時ともに常に,

     圧縮荷重の横ひずみ  'の符号は正?負?               0
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    2.3.4 体積ひずみ                  (Volumetric Strain)


     変形後の体積ー変形前の体積 V  - V v
v               =       =
         元の体積        V     V
       :変形後の体積 ( m )
                   3
    V                        変形前
                                                  変形後
    V    :元の体積,   ( m3 )
                                        圧力P+△P
                     3
    v   :体積変化量   (m )
                           体積V                   体積
                           圧力P                   V



   Q:ここで質問です。
   引張荷重(膨張)のとき,体積ひずみ  v の
   符号は正か負か?
   圧縮荷重(圧縮)のとき,体積ひずみ  v の
                 v
   符号は正か?負か?                                            13
             2.3 ひずみの演習問題

1.長さ2mの棒材が圧縮荷重を受けて0.0002の縦ひずみを生じ
  た。縮み(変形量)は何mmか。(Ans:0.4(mm))

2.引張荷重を受け材料の伸びが0.6mm,縦ひずみが0.0003で
  あるとき,変形前の元寸法はいくらか。(Ans:2000(mm))

3.直径30mmの丸棒に引張荷重を作用させたところ,直径が
  0.0042mm縮んだ。横ひずみはいくらか。(Ans:-0.00014)

4.長さL0の丸棒を圧縮したところ,長さが200mm,縦ひずみが
 -0.005になった。変形前の元寸法は何mmか。(Ans:201(mm))

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             2.4 フックの法則と弾性係数
                  2.4.1 フックの法則(Hooke’s Law)

                                     ☆フックの法則の説明
                                     応力(σ)=縦弾性係数(E)×ひずみ(ε)

バネ定数
                              断面積A     σ=Eε
                        L0
  K                                  ☆その証明
             荷重(力)F
                                       P  K , P  A,   L0
                             荷重P           P K KL 0
  x                   伸びλ             =           =E
                                           A   A   A
                                                        ヤング率の
                                      ここで,              単位は?
F  Kx                   P  K        E  KL0 A
                                       E:縦弾性係数(ヤング率)という。

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         縦弾性係数(ヤング率)の意味[確認]

   1)応力σ―ひずみε線図における傾きを表す。
   2)応力はひずみ比例し,ヤング率とはその比例定数
   3)
                    E                    ロバートフックはバネの実験からバネ
                                            に加える力Pとバネの伸び変位λの間に
                                            P=kλの線形関係が成立ことを示した。
                                            kはバネ定数で「N/m」の単位を持つ。



     (弾性の範囲に限定されるから注意)
 E :縦弾性係数(Modulus of Longitudinal Elasticity)
   またはヤング率(Young’s Modulus) という
                 ・荷重―伸び線図(Load-Elongation Diagram)
             ・応力―ひずみ線図(Stress-Strain Diagram)をちょと触れます!

2011/12/10                  材料の力学第2章                        16
      フックの法則から導かれる重要な関係式

        E
        P A,    L0         を代入して

         P A pL0   P
   ☆ E   L    
               A A    0




   ☆伸びλの関係式
                                   L0                PL0 L0
                ,   L0 ,           より,   ☆       
             L0                      E                 AE   E
   伸びλは荷重Pと長さL0に比例し,断面積Aと縦弾性係数Eに反比例する。
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              フックの法則(例題1)
例題1)長さ500mm,断面積500mm2の軟鋼棒に50
 kNの引張荷重を加えたら0.243mmの伸びが生じ
 た。このときの引張応力σ,縦ひずみε,縦弾性係数
 Eを求めよ。
{解き方}
          P 50 103 ( N )
                        100( N / mm2 )  100( MPa)
          A 500(mm2 )
           0.243(mm)
                        4.86 10 4
          L0 500(mm)
           100N mm2 
        E               206 103 N mm2   206 103 MPa
            4.86 10 4
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         フックの法則(例題2)
例題2)直径18mm,長さ2.5mの軟鋼製丸棒を剛体天井に溶接
  し,丸棒下端に24000Nの荷重を加えた。この時の棒の伸びλ,
  棒に生じている引張応力σを求めよ,ただし,丸棒の縦弾性
  係数(ヤング率)はE=206GPaとする。
{解き方}
  3つの基本式,σ=P/A,ε=λ/L0,σ=Eεから,伸びλは
  λ=PL0/AEとなる。力の単位をN(ニュートン),長さの単位を
  m(メートル)に統一して,数値を整理すると,
                24000N  2.5(m)
                                         1.1446 103 m 
      PL0
        
      AE  0.0182 m 2  206 109 Pa
                        
            4
            24000N 
                        9.431107 Pa  94.314( Mpa)
      P
    
      A  0.0182 m 2
                                                       19
          4
    2.5 せん断応力とせん断ひずみの関係
フックの法則から,せん断荷重Pとその変位λsの関係は
     P  K s
となる。せん断応力τとせん断荷重 P の関係は
     P  A
さらに,せん断ひずみ  と変位  s の
                                     せん断変位 s
関係は
      s  L0           せん断荷重P
                                       断面積A

したがって,せん断応力  は
                                              
     P K L0               L0
                                              せん断荷重P
     A  A
ここで,改めて,
       K L0                      上の図でせん断荷重を受け
    G                            る断面積Aはどこか?分かり
        A                         ますね?

とおけば,
        G     G:横弾性係数((Modulus of Rigidity )
                   という関係式が得られる。
                                                       20
横弾性係数に関する重要な関係式のまとめ

• 横弾性係数G,せん断変位λs
  せん断ひずみγ
     P A   PL0              PL0 L0
 G                   s     
    S L0 As               AG   G
   E=σ/ε       ←引張り・圧縮問題→   λ=PL0/AE
     s    
           P A    P
                         Ε=λ/L0
     L0 G   G    GA
 ここで質問です。
 縦弾性係数の単位は?;横弾性係数の単位は?                 21
2.6 ポアソン比(Poisson’s       ratio)とポアソン数
             (Poisson’s Number)

         横ひずみ     d     L0
ポアソン比 =     = =         
                             
         縦ひずみ   L0       d
 
あるいは



           
             1    1
                                   マイナスの符号が
                                    付く理由は?


ポアソン数m=         =
          ポアソン比  

ここで,   m :ポアソン数とよぶ。なおポアソン比は金属材料では(0.2<
          <0.4)位の値をとる。

  そこで質問です。金属材料は縦方向と横方向ではどちらの
  方に変形しやすいですか?                                22
表2.1 金属材料の弾性係数数・ポアソン比・降伏点・引張強さ

                                 縦弾性係数     横弾性係数     ポアソン比    降伏点     引張強さ
                 材      料         E(Gpa)    G(Gpa)     ν     「Mpa]    「Mpa]

             一般構造用鋼(SS41)          206       80       0.29    235以上   402以上
                軟鋼(S20C)           192      79.4      0.30    245以上   402以上
                硬鋼(S50C)           206      79.4      0.30    363以上   608以上
               バネ鋼(SUP3)           206       83       0.24            1080以上


             ニッケル・クロム鋼(SNC236)     204                        588以上   736以上


              ステンレス鋼(SUS304)       197      73.7      0.34    206以上   520以上
             ねずみ鋳鉄(FC200)          98       37.2                      196以上


              7/3黄銅(C2600H)        110      41.4      0.33    395以上   472以上
              純アルミニューム                                       95(耐力)
                                   69        27       0.28            110以上
               (AL100-H18)                                      以上
               超ジュラルミン                                       32(耐力)
                                   74        29       0.22            422以上
                (A2024-T4)                                      以上
                 純チタン              106      44.5      0.19    275以上   390以上


2011/12/10                               材料の力学第2章                              23
 横弾性係数・ポアソン比など(例題1)
                                                          30
例題1)図のようにせん断                                   20
 面積30mm×20mm                          P=48kN
 に48kNのせん断荷重                                                         P=48kN
 が作用して,0.001の
 せん断ひずみが生じた。
 この材料の横弾性係数                              ☆{解き方}
                                                P A P
 Gはいくらか。                                 G         
                                                     A
             上式にP=48×103(N),A=30×20(mm2),γ=0.001を代入して
                P      48 103 ( N )
             G                       80 103 ( N mm2 )  80 103 ( MPa)
                A   600(mm )  0.001
                            2




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 横弾性係数・ポアソン比など(例題2)
例題2)外形d0=8cm,内径di=5cm,長さL0=25cmの軟
 鋼製パイプが圧縮荷重Pを受け,0.155cm縮んだ。こ
 のとき,パイプの断面積はいくらになるか。ただし,ポ                                                外径d0
                                                                                     内径di
 アソン比は0.28とする。

{解き方}長さの単位を(m)で表すことにして,縦ひずみ
  εは
                      0.00155 (m)
                                  0.0062
             L0          0.25 (m)


   横ひずみε’は
         0.28  (0.0062)  0.001736                                        圧縮荷重P

右図に示すように圧縮後の内径・外径をそれぞれ
 di*,do*とすれば,                                                            L0
  d 0  d 0   d 0  d 0 1     0.08  (1.001736)  0.08013888                       縮みλ
    


  d i  d i   d i  d i 1     0.05  1.001736  0.0500868
    
                                                                                      *
                                                                                 内径di
したがって,圧縮後の断面積A*は                                                                 外径d0
                                                                                      *




  A 
         
          0.08013888          2
                                                         材料の力学第2章
                                                                
                                      0.0500868  3.075 103 m 2
                                                    2
                                                                        このように,圧縮すると内径は小さく
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        4                                                               なると思いがちだが,実は大きくなる。
                                                                                      25
2.5~2.6 応力・ひずみ,ヤング率,ポアソン比など総合演習問題

1.上の表2.1を使って応力-ひずみ(σ―ε)線図上に硬鋼,ねずみ鋳鉄,純アルミ
  ニュームの線を入れてみなさい。

2.断面が一辺4cmの正方形で長さが10cmの軟鋼製角棒が圧縮荷重を受けて,
  0.056cm縮んだ。このとき断面積はいくらとなるか。ただしポアソン比は0.28とする。
  (Ans:16.05(cm2))

3.直径18mm,長さ2.5mの軟鋼製丸棒を天井に溶接し,下端に24000Nの荷重を加
  えた。このとき,棒の伸びλ,棒に生じる応力σを求めよ。ただし,丸棒の縦弾性
  係数(ヤング率)は206GPaとする。 (Ans:λ=0.1145(cm),σ=94.314(Mpa))

4.同一寸法の鋼棒と銅棒を同一の力で引張ったところ,伸びが3:5の比となった。鋼
  の縦弾性係数をEs=206GPaとして,銅の縦弾性係数Ecuを求めよ。
                                 (Ans:Ecu=123.6(GPa))

5.下図に示すように,鋼(寸法の部分)と銅(寸法の部分)を組み合わせた丸棒に引張
  荷重Pを加えた時の全体の伸びを求めよ。ただし,鋼,銅の縦弾性係数をそれぞ
  れ,Es=206GPa,Ecu=102GPaとする。なお,各部の寸法および荷重は,
  Lcu=300mm,Ls=200mm,直径dcu=50mm,直径ds=40mm,荷重P=80kNとする。
                                        (Ans:λ=0.182(mm))
2011/12/10             材料の力学第2章                        26
                ☆演習問題(続き)
6.右図下側に示すように,内側に直径
ΦA=50mmの軟鋼の丸棒,外側に直径                                                ds
                                 d cu
ΦB=100mmの黄銅製中空円筒をはめ                                                     P
た柱がある。これに圧縮荷重P=150k
Nを加えた時,各柱に生じる応力,ひず                        Lcu             Ls
みε,縮みλを求めよ。ただし各柱の縦弾
性係数は軟鋼ES=206GPa,黄銅
Eb=110GPaとする。なお,両材料の長
                                                黄銅
さは,L0=400mmで,変形しない板(剛
体といい,この場合それぞれのひずみε




                                                φA
                                    荷重P                             荷重P
あるいは縮みλは等しいと考える)に取




                                                     φB
り付けられている。                                                      鋼

(Ans)
σb=15.678(MPa),σs=29.361(Mpa),
                                                     L0
ε=1.425×10-4,λ=0.057(mm)
                                                                            27
  2.7 材料の機械的性質と材料試験
        2.7.1 引張試験
・引張試験片の解説
                  断面積A




                 標点距離 L0


                 平均断面積A'
                                荷重P




                   標点距離 L


   標点距離(Gauge Length)-------引張試験片の基準となる長さ
      ・荷重―伸び線図(Load-Elongation Diagram)
       ・応力―ひずみ線図(Stress-Strain Diagram)     28
・公称応力(Nominal Stress)                               鉄系材料

 荷重Pを試験片の最初の断面
 積A0で割った値                   荷
                             
     n  P A0              重


                                     鋳鉄、コンクリート   銅、アルミ材料
・公称ひずみ(Nominal Strain)
 試験片の伸び(L1-L0)を最初の
 標点距離L0で割った値
    n  L1  L0  / L0                                伸び

 公称応力―公称ひずみ線図                             荷重-伸び線図


                                                    鉄系材料
・真応力(True Stress)
                                                    E
 荷重がかかっている時の試験片             公         C
                                                              F
                                                                  A:比例限度
                             
 の断面積Aで割った応力の値              称
                                 B
                                                                  B:弾性限度
                                          D                       C:上降伏点
                            応
                                                                  D:下降伏点
                            力    A   鋳鉄、コンクリート   銅、アルミ材料          E:引張り強さ
 真応力―公称ひずみ線図                                                      F:破断点
                           耐 力


 ・公称応力―公称ひずみ線図にお
  ける重要な名前(主として鉄系材
  料の特性)                               0.2%              ひずみ
                                         応力-ひずみ線図

                                                                            29
     公称応力,公称ひずみ線図における重要な名前
                         (鉄系材料の特性)
1)比例限度(Proportional Limit)
 応力σとひずみεが比例し,フックの法則が成立する限界の応力または点。

2)弾性限度(Elastic Limit)
  材料が弾性を保つための限界の応力または点。

3)降伏点(Yield Point)
  応力が変化することなくひずみが急激に増加する点
  ・上降伏点(Upper Yield Point),・下降伏点(Lower Yield Point)

4)引張り強さあるいは極限強さ(Tnsile Strength or Ultimate Strength)
  公称応力σnが最大となる値

5)破断点(Breaking Point)・・・・材料が破断する応力の値または点

6)加工硬化(Work Hardening)
  材料に繰り返し荷重を加えることによって材料が硬くなっていく現象                       30
公称応力,公称ひずみ線図における重要な名前(続き)
          (非鉄系材料,アルミニュームや銅の特性)

 ・耐力(Proof Stress)
  非鉄系材料など降伏点が明確に現れ                   A
  ない時に,鉄系材料の降伏点に相当す         応力
                            σ
  る永久ひずみを生じる応力(通常,永
                                         OC:全ひずみ(total strain)
  久ひずみ,0.2%相当)をとり,その応                    BC:弾性ひずみ(elastic strain)
                                         OB:永久ひずみまたは塑性ひずみ
  力を耐力と呼びσ0.2などと表す。                      (permanent set)or(plastic strain)


 ・延性材料(Ductile Material)     O   B   C                   ひずみ       ε
  伸び率や絞り率の大きい材料
  (例:アルミニューム,銅など)
                             OC:全ひずみ,
 ・ぜい性材料(Brittle Material)    BC:弾性ひずみまたは回復ひずみ
  わずかの変形で破断する,もろい材料,         OB:永久ひずみまたは塑性ひずみ
 (例:鋳鉄,コンクリートなど)
                             これらのひずみの関係を上図に示す。
 ここで質問です
 伸び率って?絞り率って?
 (教科書参照)                                                           31
             材料試験(その2)
2.7.2 圧縮試験
☆延性材料(軟鋼,アルミ,銅など)
 ・引張り試験と同様な,比例限度,弾性限度,降伏点などが
   現れる。
 ・さらに大きな圧縮荷重を加えると,太鼓形につぶれる。引張
   試験における引張強さ(極限点)は圧縮試験では現れない。
 ・圧縮強さ;圧縮荷重が急激に上昇する点の公称応力で定義
   する。
☆ぜい性材料(鋳鉄,石材,コンクリートなど)
 ・ある荷重を超えると,縦割れを生じる。
 ・圧縮強さは引張強さの数倍大きくなる。

2011/12/10      材料の力学第2章     32
             材料試験(その3)
2.7.3 疲れ試験
・世の中には,周期的な荷重                               周期的荷重
                    吸入孔
   を受ける機器が数多く存在
   する。              排気孔


・周期的な荷重の例(エンジン                ピストンとシリダー
   ルーム,航空機器,車のサ        圧 爆発
   スペンションなど)           力
                                 膨張
                            圧縮
・その一例として,右図に示す,            吸入          排気

   エンジンルームにおけるピ               ピストン行程
   ストンの周期荷重を紹介し
   ましょう。

2011/12/10      材料の力学第2章                       33
          材料試験(その4)
・疲れ(Fatigue):材料が周期的な繰り返し荷重を受ける        こと
  によって,降伏点以下の小さな荷重でも破壊に至る現象
  (ハワイの飛行機墜落,隔壁の破壊。) 材料も人間も過酷
  な荷重が加わると疲れる。       断面積A


・疲れ試験           荷重P           応力       応力振幅S



・S-N曲線:                                平均応力

                    標点距離         繰り返し回数 N
(S-N Curve)図にS-N曲線
と疲れ試験の様子を示す。               S
                          S-N 曲線
                        (応力振幅)



                                             10 7


      疲れ限度:疲れ破壊を生                Log(繰り返し回数 N)

じることがない繰り返し応力の最大
                          縦軸S:応力振幅
振幅で,おおよそ107回以上の繰り返
                          横軸N:繰り返し回数を対数
し回数(応力振幅)に耐えること。
                                                    34
             材料試験(その5)

      2.7.4 衝撃試験
       衝撃試験(シャルピー衝撃試験機)の解説
       衝撃試験片の説明
       衝撃値(Impact Value)=mgH1-mgH2
         ただし,衝撃用試験片の断面積Aは,切欠部
        分の断面積をとる。
                             衝撃試験片



                               衝撃荷重




2011/12/10      材料の力学第2章              35
             シャルピー衝撃試験機
                    衝撃試験片



                      衝撃荷重




                             mg
                                  H1
             H2
                  衝撃試験片




2011/12/10        材料の力学第2章             36
             2.7.5 クリープ試験
   • 応力を加えた材料を高温中に長時間さらすと,ひずみ
     が時間と共に増大し,ついには破壊に至る現象が起こ
     る。この現象を,クリープ(Creep)という。
   • クリープ限度(Creep Limit);10000時間で0.1%のひず
     みを生じる応力をその温度におけるクリープ限度と言う。
   • 材料に引張強さよりも低い応力を高温下で加え続ける
     と,例えば,18Cr-8Ni鋼のクリープ限度は,実験による
     と,以下のようになる。(18Cr-8Ni鋼って何?,どこで
     使っているか?)
   •  温    度: 755K,811K,866K,922K
   •  クリープ限度: 165 ,126, 79 , 37 (MPa)


2011/12/10       材料の力学第2章                  37
             2.8 許容応力と安全率
☆許容応力
 材料を使用している期間中,材料が性を保ち,かつ,ひずみが過大にならないよう
 にするために許す,応力の許容限界設計値。(下記の図で理解すること)
 一般的に,許容応力の値は,降伏点応力の1/6位が目安となる。

☆安全率(Safety Factor)
                                基準強さσs
 安全率f =基準強さ/許容応力            (引張り強さ、降伏点応力 
 で与えられる。                    またはクリープ限度をとる)
                      応力
☆したがって,基準強さ(応力)       σ
 σsを,許容応力σaとすれば                          σs(forぜい性材料)
 安全率 f は,
                                σs(for延性材料)
                
             f  s
                a          許容応力σa

   で定義される。              O                     ひずみ ε



2011/12/10           材料の力学第2章                           38
安全率の例(引張り強さを基準強さとした時)
                                     繰返し荷重
         材料       静荷重                                     衝撃荷重
                               片振り              両振り

         鋳鉄        4            6                10            15

         鋼         3            5                8             12
         木材        7            10               15            20



                   軟鋼                中硬鋼
 応力の種類   荷重の種類     (~0.25%C)         (~0.5%C)            鋳鋼         鋳鉄

              A    88~147            117~176          59~117        29
 引張り          B    59~98             78~117           39~78         19
              C    29~49             39~59            19~39         10
              A    88~147            117~176          88~147        88
  圧縮
              B    59~98             78~117           59~98         59
              A    70~117            94~141           47~88         29
 せん断          B    47~88             62~94            31~62         19
              C    23~39             31~47            16~31         10
              A    88~147            117~176          73~117
  曲げ          B    59~98             78~117           49~78
              C    29~49             39~59            24~39
              A    59~117            88~141           47~88
 ねじり          B    39~78             58~94            31~62
              C    19~39             29~47            16~31              39
☆2.7~2.8 材料の機械的性質,安全直径,安全率な
           どの総合演習問題
1.構造物の部材が鋼製の丸棒であり,引張荷重30kNを受けているとする。引
  張許容応力を90N/mm2とするとき,この丸棒の安全直径を求めよ。
2.引張り荷重10kNが作用する丸棒の安全直径を求めよ。ただし,材料の降
  伏点(基準強さ)を,360MPa,安全率を3とする。
3.軟鋼丸棒を安全率7で使用する。丸棒の許容応力が8820N/cm2であれば,
  直径の丸棒を破断するにはいくら以上の荷重を加えればよいか。
4.最大荷重0.2MNをクレ-ンで巻き上げると
                                     h
  き,破壊荷重0.5MNのワイヤロープを8本
  使った安全率はいくらか。
5.右図のボルトに70kNの引張り荷重を加え             d
  る。ボルトの安全直径dとボルトの安全高
  さhを求めよ。ただし,ボルトの許容引張り応力
                                      70kN
   9000N/cm2を,許容せん断応力を8500N/cm2とする。

2011/12/10          材料の力学第2章                 40
 第1-2章のより高度な問題(例題)
1)図のように,断面積A,長さL0の棒の両端を剛体壁
  に取り付け,A端から距離aの断面Cに荷重Pを加え
  る。AC部分,BC部分に生ずる応力を求めよ。
                         L0
                                               X       Y
                 a            b
                                                   P
                                          a                  b

             A       C                B
                          P
                                          aA      P       bA
                 X                Y


2011/12/10                    材料の力学第2章                         41
☆例題の解答
 AC部分,BC部分に働く応力をσa,σbとし,AC部分,BC部分の仮想面
 X,Yでこの部材を切断して考える。X,Y面には応力σa,σbが働いてい
 るので,この面に働く力は,σa・A,σb・Aとなる。そこで,右に示したよう
 に,仮に右方向へ働く力を+(プラス)として,力の釣合を考えれば
   FXY   a A  P   b A  0      (a)
 つぎにAC部分の伸びは,応力σaが働いているので,生ずるひずみεa
       a                     σa  a (b)
     a         で伸びaは, λa  εa  a=
            E                           E
 同様に,BC部分のひずみεbは,
            b                          σb  b                (c)
    b          で伸びbは, λb  εb  b=
            E                            E
 部材は剛体壁に取り付けられているので全体の伸びλtは0となる。
      0
        t          a      b
                              (d)

 すなわち,式(d)に式(b),(c)を代入して,
     a a  bb                                                 (e)
              0
     E     E              Pb      bP            Pa      aP
                  a                , b           
 式(a),(e)を解いて          a  b A L0 A        a  b A L0 A
                                                                     42

								
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